現在、ソフトウェアは、すべてデジタル情報として作られています。wikipedia”デジタル”によれば、「デジタル(英語: digital, 英語発音: [ˈdiʤətl]。ディジタル)量とは、離散量(とびとびの値しかない量)のこと。」だそうです。「多少の誤差を許容して、情報を扱いやすい形にする」というまさに素晴らしいアイデアです。なんと人間は賢いのでしょう。
しかし、このアイデアは、もう数十億年前に自然界が採用して「生物」を創造した手法でもあったのです。
すでに、お気づきの方も多数いらっしゃると思いますが、「生物」はデジタルプログラムで動いています。遺伝子は、アデニン、チミン、グアニン、シトシン(A,T,G,C)という4つの塩基の配列です。1塩基あたり4つの状態があるので、1塩基あたり2ビットの情報ということができます。それが一列に並んでいます。すなわち、生物は、ビット列表現できるプログラム -遺伝子- を元に動いているのです。
しかしながら、これって、私達の作っているソフトウェアとなにかが違うと思いませんか。生物が持つ遺伝子は、直接には、知能に関係ありません。知能を担っているのは、ニューロン細胞やグリア細胞です。これらの細胞が外部からの情報を処理します。遺伝子はこれらの細胞の挙動を制御している裏方です。ところが、私達が普段作っているデジタルプログラム(ソフトウェア)は、直接に外部からの情報を処理し、結果を出します。いってみれば,表方.
生物に学び設計する立場から見ると、今のデジタルコンピュータのプログラミングは、ほんの少しだけ、作り方を間違えているのかもしれないと思います。