「発現」、または、「遺伝子の発現」という用語があります。この用語が指すことは、生物が普通にやっていることで、遺伝子に刻まれた情報を具体的な機能を持つ部位にすることです。人間の脳での「記憶」もこの発現によって行われます。現在でも様々の関連の研究が行われています(たとえば、共同発表:長期記憶形成時の脳部位に応じた遺伝子発現調節機構の発見,2014)。人間と相互作用するような人工知能では、認識プロセス実行中に、学習プロセスを起動する必要がある場合があると考えています。このような機能がないと、会話中に得た知識が、続く会話の中で使えないことになります。この発現の機能をソフトウェアで実装することが必要と考えています。そうでなければ、まともな会話もできないことでしょう。